家庭用洗剤を使って新型コロナウイルスを消毒する

掲載日:2020.05.25

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の予防対策としてアルコール系消毒薬や界面活性剤の有効性が指摘されています。しかし、薬局やドラックストアーでは品切り状態が続いており、アルコール濃度が高いお酒を消毒に利用している実態もあります。このような状況の下、5月22日に経済産業省の依頼により(独)製品評価技術基盤機構が、界面活性剤が含まれる家庭用洗剤の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する消毒効果に関する中間報告を公表しました(https://www.nite.go.jp/information/osirase20200522.html)。その結果、手軽に家庭用洗剤を消毒薬として利用できることが明らかになったことから、中間報告の内容について紹介したいと思います。なお、試験は継続して実施していますので、今後、最終報告書が公表されるものと思います。

供試サンプルとしては、皆さんが通常使用している住宅家具用洗剤や台所用合成洗剤などに含まれる界面活性剤を用い、飛沫に含まれる程度のウイルス量と供試サンプルを混和して経時的に培養細胞に接種してウイルスの増殖を観察することにより消毒効果を明らかにしたものです。

その結果、

■直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(0.1%以上)

■アルキルグリコシド(0.1%以上)

■アルキルアミンオキシド(0.05%以上)

■塩化ベンザルコニウム(0.05%以上)

■リオキシエチレンアルキルエーテル(0.2%以上)

の界面活性剤5種が新型コロナウイルスに対して有効と判断されました。また、中間結果ながら、塩化ベンゼトニウム及び塩化ジアルキルジメチルアンモニウムが有望であると判断されました。これらの界面活性剤が含まれる住宅家具用洗剤や台所用合成洗剤のリストも公表されています(https://www.nite.go.jp/data/000109226.pdf)。

以上のことから、薬局で有効な消毒薬が購入できない場合は、家庭用洗剤を規定濃度に希釈して布などに染み込ませてドアノブや机などの身近な物の消毒に利用して下さい。また、イヌやネコのケージやトイレの消毒にも利用できます。ただし、使用上の注意として、手、指、皮膚の消毒には安全性の観点から使用しないようにして下さい。また、スプレーボトルでの噴霧もしないようにしましょう。なお、洗剤の使い方などを説明したポスターも作成されているので参考にして下さい。