2019年度 高校生による抗菌薬の適正使用アンケート

掲載日:2020.02.03

酪農学園大学附属とわの森三愛高校の獣医・理系コースの生徒に対して、昨年から課外授業として抗菌薬の適正使用について授業を行っています。将来、獣医師を目指す生徒が多いことから、高校生のうちに耐性菌や抗菌薬に関する知識を持ってもらい、将来、獣医師として抗菌薬の適正使用(獣医学領域では慎重使用)のリーダーシップをとって欲しいとの願いから始めました。2019年度の取り組みも進んで、講義、実習を終え、生徒によるアンケート調査結果がまとまったところです。そこで、昨年(https://cvdd.rakuno.ac.jp/archives/2854.html)に引き続き調査結果をお知らせしたいと思います。

2019年9月10~13日に全生徒576名、保護者と教員274名の合計850名に対して、学習記録アプリClassiで配信しアンケート結果を回収しました。質問内容は昨年と同様となっています。まず、「Q1.抗生物質がどのようなものか知っていますか?」との問いに対して、高校生50%と保護者・教員80%が「はい」と答えており、昨年とほぼ同じ結果でした。次に「Q2.風やインフルエンザに抗生物質は効くと思いますか?」との問いに対して、これもほぼ昨年と同様でした。2年生や3年生は昨年に獣医・理系コースの生徒によるプレゼンテーションを聞いている筈ですが、残念ながらその効果を示すことはありませんでした。Q1の質問に対する答えも、ほぼ名前だけで殆ど知識がないということなのでしょう。このことは他の調査でもほぼ同じ傾向であり、一般的にこの問題に対して如何に無関心であるかを示すことになりました。したがって、地道に根気強く訴えていかなければならないことを、改めて知ることになりました。Q3やQ4やQ5もほぼ同じように昨年の結果と同様でした。

2016年に制定された抗菌薬耐性アクションプランも終盤に差し掛かったところで、医療分野や獣医療分野での耐性菌対策は随分と進んだと思われます。ただ、一般の方々に対する普及啓発活動は全く進展がないようで、如何に耐性菌問題に関心を持ってもらうかは今後の最大の課題のようです。どのように関心を持ってもらうかについて妙案はないのですが、いろいろと試行錯誤していくつもりです。普及啓発活動の成果を推し量る意味でも高校生によるアンケート調査は重要であり、今後も継続することを願っています。