愛玩動物における抗菌剤の慎重使用に関するワーキンググループ

掲載日:2020.01.14

2016年に制定されたわが国の薬剤耐性対策アクションプランでは、これまで情報が不足していたイヌやネコなどの愛玩動物(農林水産省は意地でもこの用語を使いたいようです)、つまり伴侶動物の薬剤耐性菌の動向調査を実施することを目標として定めました。このことを受け農林水産省はJVARMの対象動物に食用動物に加えて伴侶動物を含めました。また、農林水産省は伴侶動物に対して人体用抗菌薬が汎用されるため、これまで不明であった伴侶動物に対する人体用抗菌薬の使用実態を明らかにするため、卸業者段階での人体用抗菌薬の販売量調査を公表しています(https://cvdd.rakuno.ac.jp/archives/3193.html)。この結果、病気の伴侶動物から医療で重要視されるフルオロキノロン耐性菌や第三世代セファロスポリン耐性菌が高頻度に分離されることや、医療で重要視される抗菌薬の使用実態が明らかにされてきました。このような情報が整えば、当然ながら耐性菌に対するリスク管理措置が求められることになります。そこで農林水産省は2019年に薬剤耐性リスク管理検討会(http://www.maff.go.jp/j/syouan/tikusui/yakuzi/kentokai.html)を設置し、対策の策定にあたり有識者に助言を求めています。今般、この検討会が抽出した課題に対して専門的に検討する愛玩動物に特化した抗菌剤の慎重使用に関するワーキンググループが開催され、その議事概要が公表されました(http://www.maff.go.jp/j/syouan/tikusui/yakuzi/attach/pdf/kentokai-2.pdf)。その中で特に注目されるのは、抗菌薬の慎重使用において獣医師の判断を助ける指針を作成することが決まったことです。近々、具体的な内容が公表されるものと期待されます。