Characterisation of antibiotic resistance of Salmonella isolated from dog treats in Japan (日本におけるイヌ用トリーツから分離された薬剤耐性サルモネラ属菌の性状)

掲載日:2019.03.11

トリーツ(treats)とは、躾を行う際に、指示通りの行動ができた時に与えるご褒美のことを言います。一般的にはおやつを与えることが多いと思います。多くは国産ですが、輸入製品も出回っています。トリーツとして販売される製品の原材料は、家畜や野生動物の肉が使われており、半生製品が多いことから人獣共通感染症の起因菌が含まれていることが懸念されます。海外ではこれまでトリーツの細菌汚染に関する報告はありましたが、日本での実態は明らかでありませんでした。今般、303検体のトリーツの7検体(2.3%)からヒトの食中毒の原因菌として重要視され、イヌやネコに感染して嘔吐や下痢を伴った胃腸炎の原因となるサルモネラ属菌が分離されました。その血清型は、Salmonella Typhimuriumの単相鞭毛変異株 O4:i:- 3株、Rissen 2株、Thompson 7株でした。この内、O4:i:-は近年ヒトでも動物でも分離率が高まっている血清型です。サルモネラ属菌が分離されたトリーツは、鶏、豚、牛が原材料であり、その内の2検体は韓国製でありました。海外での同様の調査では、2~5%の検体からサルモネラが分離されたと報告されており、同等かやや低めという結果でした。したがって、半生のトリーツをイヌやネコに与えることには細心の注意を払うことや、素手でトリーツに触れた場合には手指の洗浄を十分に行うなどの注意が必要です。