薬剤耐性菌保存施設に関する調査成績が公表

掲載日:2019.02.04

2016年に公表された「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン(2016-2020)」の戦略5.1に、耐性菌分離株の保存を推進し、産官学で利用可能な「分離株バンク(仮称)」の整備が求められています。そこで今般、国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED)の委託を受けた(株)三菱総合研究所が国内外の薬剤耐性菌を含む微生物の分離株バンクについて調査した結果が公表されました。国内には多くのバンクが存在しますが、それぞれが目的を異にしており、菌株の配布も自由にされていない状況にあります。米国では、2015年7月に疾病予防管理センター(CDC)及び食品医薬品局(FDA)による「AMR分離株バンク」が開設され、バンクを利用した研究開発が推進されています。現在、日本では医学あるいは獣医学に関していくつかのAMR動向調査制度が稼働しています。しかし、それぞれが別の方法や基準で得た成績を公表しており、単純に両者の成績を比較することが困難となっています。それぞれの制度には歴史があり、データの蓄積もあることから、すぐに方法を標準化することが困難な状況にあります。そこで分離株が相互に利用可能になれば、One HealthにおけるAMRの動向調査が進展するものと考えられます。今回の調査成績が日本版の「AMR分離株バンク」の設立に繋がることに期待したいと思います。

なお、調査成績の詳細は下記のwebサイトでご確認下さい。

 

国立研究開発法人 日本医療研究開発機構 感染症研究課 薬剤耐性菌に関する動向調査 平成30年度
https://www.amed.go.jp/program/list/01/06/houkokusyo.html