医薬品と医薬部外品

掲載日:2017.10.26

動物に使用する薬には、人体と同様に医薬品と医薬部外品の区別があります。これらは法的に厳格に区別されているのですが、一般の方にとって同じように思われている向きがありますので、今回は詳しく解説したいと思います。

医薬品の定義は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保に関する法律」(薬機法)により決められています。皆さんは薬事法という言葉を聞いたことがあると思いますが、その改正したのが薬機法です。薬機法第2条の条文によると、医薬品とは日本薬局方に収載されている物、動物の疾病の診断、治療又は予防に使用される物とされています。その目的以外は医薬品と言えませんので、例えば免疫を高める薬(免疫賦活化剤)は医薬品の定義にそぐわないことになります。市販されている免疫賦活化剤は医薬品の定義に合致する他の効能で承認されたものを、獣医師の裁量で目的外使用していることになります。さらに薬機法の定義では、身体の構造又は機能に影響を及ぼす物も医薬品とされています。これはホルモン剤などが当たります。また日本薬局方とは医薬品に関する公定書を言います。

では医薬部外品とは何なのでしょうか?医薬部外品の多くは雑貨店で販売されている薬です。薬機法では、基本的に「人体に関する作用が緩和なもの」で、条文に書かれた目的の薬のみが医薬部外品になります。例えば歯磨き粉や育毛剤です。人体に対する安全性が高いことから薬局でなく、誰でも購入可能な雑貨店で販売できることになります。したがって、医薬品と同じ効能でも効果が異なることを理解する必要があります。具体的に言いますとイヌのノミ取り首輪ですが、同じ形状で価格も同様ですが、医薬品と医薬部外品の製品があります。ハーブを主成分とする首輪は医薬部外品となり、当然、安全であるものの効果に差があります。一方、医薬品としてのノミ取り首輪は効果が高い反面、安全性に注意する必要があります。直接触れたときには手洗いを励行するなどです。