【講演案内】第45回動物用抗菌剤研究会シンポジウム

掲載日:2018.03.20

第45回 動物用抗菌剤研究会シンポジウムの開催にあたって

 

動物用抗菌剤研究会

理事長 田村 豊

 

最近、医学関連の学会に参加すると盛んに紹介されているものにマトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析計(MALDI-TOF MS;Matrix Assisted Laser Desorption/Ionization-Time of Flight Mass Spectrometer)による細菌の迅速同定法がある。その簡便性や迅速性から、近い将来、ヒトの細菌学的な臨床検査の主流になると思われ、獣医学領域での応用も期待される。本法はまた薬剤感受性試験にも応用できることが報告されている。そこで今回はMALDI-TOF MSによる細菌同定法および薬剤感受性試験法について、本法にご造詣の深い東京医科大学医学部微生物分野の大楠清文先生に教育講演をお願いした。

また、「耐性菌時代を迎えた細菌感染症の診断と対策」をテーマに、耐性菌検査法と耐性菌対策に関するシンポジウムⅠを企画した。耐性菌検査法に関しては、遺伝子検査による細菌の同定と薬剤感受性を迅速に調べる方法を開発した2名の先生に講演をお願いした。まず結核菌については精力的に地球規模での結核菌対策に取り組む北海道大学人獣共通感染症リサーチセンターの中島千絵先生に、細菌性食中毒の起因菌として重要なカンピロバクターの迅速同定法については酪農学園大学獣医学群の臼井 優先生にお願いした。また、感染症診断の基本である起因菌の分離法に関しては、多くの細菌分離用培地を販売している関東化学株式会社の小野崎正修先生に、耐性菌検出のための培地についての解説をお願いした。さらに、耐性菌対策として抗菌性飼料添加物であるフラボフォスホリポールの耐性遺伝子の伝達阻害効果をミヤリサン製薬東京研究部の工藤逸見先生にお願いし、最近、国際的にも耐性菌対策の切り札として脚光を浴びているバクテリオファージの耐性菌感染症への応用について酪農学園大学獣医学群の岩野英知先生にお願いした。シンポジウムⅡでは、例年のように昨年新薬あるいは事項変更申請により承認された動物用抗菌剤に関する情報を提供したいと考えている。

以上、耐性菌時代を迎えての重要な講演が数多く含まれており、多くの方々に参加していただき熱心な討論を期待したい。

 

1. 開催期日:2018年4月28日(土)10:00~17:30

2. 開催場所:日本獣医生命科学大学(当日入り口で場所をご確認下さい)(東京都武蔵野市境南町1-7-1)