薬と食べ物

掲載日:2018.02.13

薬(医薬品)についてはすでにこの一般情報(2017年10月26日)でもお知らせした通りで、主に病気の診断、治療、予防に使用されることが目的のものです。では食べ物(食品)はどうでしょうか?食品は一般に栄養素の摂取や嗜好を目的とした飲食物のことをいいます。しかし、食品の中には病気を予防したり治す働きがあることも古くから知られています。では食品の法的な定義をみると、食品衛生法第4条に「全ての飲食物をいう。ただし、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)に規定する医薬品および医薬部外品は、これを含まない。」とされています。したがって、薬と食べ物の区別は、病気の治療や予防などの「効能」を表示できるかにかかっているのです。ある食べ物で病気の予防ができても、そのことを標榜すると薬機法違反として摘発されるのです。

ただこの取り決めに対して例外であるのが、平成13年に制度化された保健機能食品になります(図参照)。具体的には特定保健用食品(いわゆるトクホ)と栄養機能性食品と最近認められた機能性表示食品になります。これらは表現が限定されていますが特定の保健の効果を表示することが認められています。この内、トクホは特定の保健の効果が国の審査によって科学的に証明されているもので、消費者庁長官の許可を受けています。表示例としては、「おなかの調子を整える」や「脂肪の吸収を抑える」などです。2015年に発足した機能性表示食品は同様な表示なのでトクホと混同されがちなのですが、科学的な根拠に基づいた機能性が、事業者の責任において表示される点で異なります。つまり安全性と機能性に関して国の科学的審査を受けておらず、臨床試験を行わず文献調査でも認められる点が異なります。

さらにまぎらわしいものとして栄養補助食品(サプリメント)があります。不足しがちなビタミンやアミノ酸などの栄養補給を補助することが目的とされ、健康食品と俗称されています。しかし、法的には医薬品ではなく食品の区分に入れられているものの、その位置づけは明確ではありません。近年、過剰なサプリメントの摂取による健康被害も報告されており、法的に規制される時期にあるように思われます。